クヨクヨ
こんにちは。
川辺を歩いていると、なんと向こうからやってきました。
「お、いたいた。ルーカス!」
「僕も探してたんだ」
「ま、魔獣の森?!」
「もう余裕だろう?」
「いやいや、前に深い森で惨敗したくらい、まだまだだよ…」
「なんだ、てっきり君は、女子の間の噂がうっとうしいから、探索ばかりやってると思ってたよ」
「まさか…。代わりにさ、森の小道に付き合ってくれないかな」
「そこじゃポイント稼げないだろ(笑)」
そうだ…マルチェロ君は剣士が仕事なんだ…。
ポイント稼がないと儲からないよね…。
とりあえず郊外の方に歩きながら、マルチェロ君に報告です。
「ローレンシアからだよなやっぱり。そうだろうなって思ってたよ」
「う…」
「で?どうせウィアラさんにデートに誘えって、言われてるんでしょ?」
「…うん…誘えるかな…」
「おーい!ルーカス君!」
「お、彼女が来たみたいだよ。ほら、行きな」
「いたいたー!ルーカス君って意外と行動範囲広いね!」
「そ、そうかな」
「でね、聞きたいことがあって!」
「おわっ?!」
「えっなに?!」
「いや、ついビックリして…」
まさかこんなに早く、こんなにあっさりデートに誘われるとは…。
「いいよ、行こう!」
「よかった!じゃあ、街角広場に待ち合わせだよ♪ バイバイ!」
…また僕から誘えなかった…。